[携帯モード] [URL送信]
ちょっと進展
《ちょっと進展》
「おっ いた、雪乃ちゃん!」


なんとなく、第一印象としてはチャラいイメージがあった

―――雷門イレブンのディフェンダー・土門飛鳥くん


守達に逢って、もう一週間になる部活時間


『‥なんですか?』

「あ、そのー‥わりぃ、急いでるから」


すると、視界が一気に高くなった


『え? ちょ、ちょっと!』


何故彼にお姫さま抱っこをされなければならない?!


初体験に、わたしは柄にもなくドキドキしていた


「ほんとにスゲェヤツが来てるんだよ!」


グラウンドに、物凄くサッカーが上手い人が来ているらしい


わたしにそんなに見せたいのか、線が細い体で軽がると持ち上げられた体が

無意識にも熱を帯びていた


『ちょっと土門くんっ 自分で走るから、その、離して!』

「えー‥‥じゃあさ、名前で呼んでくれたらいいよ?」


名前?


『え? 飛鳥くん?』


反射的に呼ぶと、僅かに反応した体


「(円堂だけ呼ばれてんのが羨ましかったなんて、言えねぇよな‥)」


『ちょっと飛鳥くん、顔赤いよ? 大丈夫?』

「な、なんでもねぇよ!

とりあえず、もう着くから」

『‥あ、じゃあ飛鳥くんも名前で呼んでね?』


「もう呼んでるんだけど」


『あ、そうか』




(なんか、円堂だけ狡い気がしたんだよ)







[*back][next#]

14/53ページ


あきゅろす。
無料HPエムペ!