揺れる心
《揺れる心》
次の日の部活動の時間
わたしはまたサッカー部の近くに居た
野球部の近くに行ったら紅夜に捕まり、その他運動部の近くに行っても誰かに捕まる
どうやら、サッカー部でのあのシュートが噂となり
運動神経抜群に見られているらしかった
冗談じゃない
わたしは入院生活のせいで、ただでさえ運動不足なんだよ
また倒れたりしたら、どれだけ怒られるか‥
『せめてマネージャーだよ、現役選手なんか‥
死ぬっつーの』
ぶつぶつ悪態をつきながら、わたしは結局守に捕まり
ベンチに座らされているのだ
―――変なのに気に入られたな‥
溜息をつくわたしに、木野さん‥秋が寄ってくる
(名前で呼ぶ許可を得た!)
「大丈夫?」
『‥はい』
なんとなく、敬語を使ってしまう
なんだろ‥‥お姉さん的な雰囲気があるからかな
「迷惑だったら、言ってね。
円堂くん、強引なとこあるから‥」
秋が謝る必要はない
なんとなく、罪悪感を感じた
そして、物凄く嫌な予感がした
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