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漆黒の煌き
丸い水盤を覗き込むと
水面の瞳と目が合った
同じ菫色の瞳
同じ漆黒の髪
ふいに水面の瞳が微笑んだ
僕は顔をあげて
となりにいる少年を見る
同じ菫色の瞳
同じ漆黒の髪
水面の瞳は少年のもの
一瞬、ソルの顔が僕の顔かと思った
間抜けだな、ルナは
だって、僕らは双子なんだもの
それでも間違えないよ、普通は
月が空を昇っていく
星々がキラキラと煌いている
繁みの中から
漆黒の猫が二匹、飛び出した
水盤の前には
すでに少年たちの姿はない
end
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