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*vivid vermilion
side-生徒会

【side 生徒会】

俺はここのところ、嘉山を疑っていた。

きっかけは俺がこいつを助けてからの、こいつの行動。俺にたいして条件があるなどといい、さらに制裁を受けているにも関わらず平然としている。その上落書きされた机を塗るからペンキを買って寄越せとまで言われて疑わない方がどうかしてるだろう。普通こういう地味にしているやつは、そんなことはしない。
だから、こいつがソル本人なのではないかと思ったのは、自然なことだと思う。
だが、一方に正義への疑いも大きくなりつつあった。あの橘原とかいう野郎。あいつは変装してはいるが間違いなくあの銀髪だ。そいつが甲斐甲斐しく構っているのが正義。そしてあの日、俺がソルを探して学校を回り、外にまで出た日に偶々遭遇したのも、正義だった。部屋割りだってあの男と一緒になっていたし、怪しすぎる。…だが、確か嘉山も部屋割りが変わっていたのだったか。上坂と同じ部屋になったと聞いてあいつは驚いていた。あの驚きはたぶん作ったリアクションなどではなく本当だった。両方俺の勘違いという線もなくはないが、

「っかんねぇ…」
「はい?」
「え」
「え?」

首を傾げる嘉山に、はっとする。もしかして考えていたことが口に出ていただろうか。一応なんでもないといえば釈然としない顔でそうですかと言われたため内容は漏れていなかったと思うが。しかしこいつ、補佐にされてから態度が一気に冷たくなった気がする。最初から嫌われてはいたが、少し切なかったりもする。
確かに無理矢理補佐にしたのは悪かった。だが、こいつに…俺を嫌いだと言ったこいつに興味をもったのだから仕方ない。制裁をうまくかわしているところも気になったしな。
たとえこいつがソル本人ではなくても、なにか関係があるのでは、と思ってしまうのだ。
なぜだかわからないが。


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あきゅろす。
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