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*vivid vermilion
2

日も落ち切った時間の第三体育倉庫前。
俺は待たせている人が居るそこに、がっつり夕食をいただいて向かった。

ら。

「お前は毎度毎度俺を怒らせたくてわざとやってんだよなぁ?いい加減俺もキレるぞ?ああ?」

怒られた。

いやまぁ、遅刻したのは前回も今回も俺なんだから当然なんだろうけどね。

「ヤだなー、今日遅れたのには理由があるんだから。頭ごなしに怒るのは花ちゃんの悪い癖だよ?」
「じゃあ理由を言ってみろ」
「カレーがいつもよりも辛かったんだ」

仲間である花ちゃんに素で返すと、バシッと小気味のいい音を立てて叩かれた。
小気味いいとか言って、音が聞こえるくらいに強く殴られたので結構な痛さだった。

「自分の大将叩くなんて…どうかしてる…」
「へーへー。それよりバカ大将よ、これからどうすんだ?」

俺の嘆きを軽く流して、花ちゃんこと花巻逸希は真剣な顔をした。仕方ないので俺もそれに合わせて真面目パートに移る。ふざけパートの方が好きなのになぁ。

「何人くらい居るの?」
「ざっと二十人くらい。頭と腕も居るみたいだぜ」
「そりゃ重畳。なら決まってるっしょ」

ま、愛するお姉さまのため、

「正面突破☆」

正義を執行するとしますか。


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