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テニスの王子様 
3 庭球side 
リョーマside

俺は、あの後、氷の国で一日泊めてもらって一夜を
過ごした。もちろん探してくれた海堂さんもだよ。
でも、昼になって帰ろうかなって思った矢先にさ
空の国に侵入者が入ったて情報が流れてきた。
俺は、皆が心配だから急いで帰ろうとしたけど…
跡部さん達に安全が確保するまで城で大人しくして
ろって言われた。俺独りでも強いのに…皆、過保護
過ぎだよね?でも、何時になっても帰ってもいいって
言われないしさ…外が騒がしいなぁって思ったら跡部
さんが乗ってる馬車が空の国の方へ向かってるし…
意味分からないよね。


「ねぇ日吉さん、俺を空の国に戻して。皆は強いし
無事だと思うけどやっぱり心配だし…ね?お願い!!」


「俺からも頼む。若が跡部さんの言いつけを破らない
のは、知っているが…お前の力が必要なんだ。」


海堂さんも一緒にお願いしてくれている。俺達が
此処から出るには、日吉さんに頼むしかない。
俺達も王子だけど…此処ではそんな権力存在なんか
しない。俺達の国じゃあないんだから

「…はぁ今回だけだからな。ついて来い」

日吉さんは、渋々扉を開けてくれて兵士の人達に
何か上手い事言ってくれているみたいだった。
そのおかげもあり、兵士の人達も道を開けてくれて
俺達を馬車の方まで案内してくれた。でも、日吉さ
んの顔がさっきから考えてるような表情なんだよね
そう言えば氷の国の人で何時も見かける人達が居な
かったような?


「チビ助…そろそろお前の城に着く頃だぞ。」


もう、こんな所まで来てたんだ。やっぱり馬車って
早いよね。俺も体力があるからって歩きじゃあなく
て馬とかに乗って行ったらよかったかな?


「あ、本当だ。空の国の城が見えてきた。でも、
あれって…」


「あぁ神の国と地の国の馬車だ。じゃあ赤也、光
も来てるのか?」


じゃあ今俺達が城の中に入れば、この国の四つの
国々の王と王子達が揃った事になる。でも、何で?
滅多に集合する事なんかないのに…
基本この国は事件とかは俺達が起こしてるみたいな
ものだし…


「リョーマ?どうした??着いたぞ」


「ぼさっとしないで行くぞ」

俺は状況が把握しきれていないまま、海堂さんに
腕を捕まれて引っ張られるように城の中に入って
行く。

でも、もしかしてあいつ等が?でも、この国には、
魔力で作った結界で入れないはずでしょ?




若side

光や赤也達も空の城に居る…やっぱりあの王様に
俺の行動を読まれていた気がする。いや、絶対に
読まれている。はぁ、何だかめんどくさい事に巻
き込まれたような気がするな。
しかし、さっきからチビ助の様子が変だな。空の
国の城に着いたらさっさと独りで行くと思ったが
馬車の中で何か下を向いて考えるようにしてたな。
まぁ一応連れ出したのは、いいがさっきより表情
が暗いような気がするな


「チビ助、俺は先に空の人達の誰かに挨拶してくる。
だから薫とチビ助は部屋でも…」


「ううん…俺も皆に帰った事伝えないと駄目だし、
日吉さんも皆に会うなら一緒に行こうよ」


そう言ってチビ助は服を掴んでくる。正直服が皺に
なるので辞めて欲しいが今は、我慢するか。
だが、何処へ連れて行くつもりなんだ?薫の方に視線
を向けたが首を横に振られた。薫も分からないようだ。
仕方ない…ついて行くか




「着いたよ。入らないの?」


チビ助が案内してくれた場所は、王の間。あぁ確か
に此処なら会えるなって違うだろ!?絶対、今は入っ
たら駄目だろう?普通に考えて…
ほら、兵士の奴も困って…ないな。どうぞ、って扉に
手を掛けて皆様、お待ちしてますよって絶対にあいつ
等居るパターンだな。


「早く行こうよ。この人を待たすのも悪いしね?」


やっぱり雰囲気が変だ。なんか殺気立ってるに近い
気がするな。空の国の侵入者に対してか?知ってる
のか犯人を?まぁ中を覗けば分かる事だがな


「俺が先に行く」

扉を兵士の人に開けてもらうとやはり見知った顔が
見え、此方に気づいたあいつ等は近づいてきた。
遠くには、王達が四人。俺の国の王様は、此方を
向いて驚いた様子もなく何時もの笑みを浮かべている。
あぁこの人やっぱり分かっていたと思った。


「お前ら遅かったじゃん!何やってたんだよ?」


「ホンマやで、こっちは無理矢理連れて来られた後は
放置やで?暇でしかたなかったわ。金太郎なんかリョ
ーマが居らんつまらんって出て行ったで。」


やっぱり俺達も集合する事になっていたんだな。この
場合遅刻した事になるのか?いや、ならないよな?王様
に見張りをしてろって言われてたんだしな。その前に
地の国は、それで良いのか?自由過ぎるだろう…

「…アイツ…ラが…」


「ん?どないしたんや?リョーマ。」


「あ…ッおい!そっちは!!」


チビ助は、俺達の事を無視して王達の方へ走って行っ
てしまった。一体何があったんだ?薫も後からチビ助
の方へ追いかけていった。王様達は、此方の騒ぎと
いきなりのチビ助乱入に驚いている。

「若、俺等も行くで!!」


「あぁそうだな」

返事はしたもの…何だか光が楽しそうだな。まぁ地の
国は楽しければ何でも構わない国だからな。光もやっ
ぱり地の国の人間だな。



俺は、光と一緒に王達の傍に近づいた。そして、俺は
まだこの国の王に挨拶していないと思い出して一応礼
儀として挨拶しておいた。そしたら手塚さんも気づい
たようで此方を向いて返してくれた。


「若、どうして俺様の命令を無視してあいつ等を城
からだしたんだ?」

跡部さんが俺の近くに寄って来てそう言った。俺は
突然の問いに言葉詰まった。

俺は、今まで跡部さんの命令には背いてこなかった。
それは、どうしてだ?正しいと思っていたからか??
違う…自分で考えて行動なんかしてなかった

「それは俺が、考え今するべき行動を考えた結果です。
それに、あいつらの国の事は自分達の目で確認した方
がいいと思ったからです。」

そう言うと跡部さんは、そうかといって少し表情を
緩めた

「だがな若、此処に来る事であいつらが危険になる
とは考えなかったのか?」


「あいつらは強いので負けるとか危険になる可能性は
考えなかったですね。逆に相手の方を心配しますね」


「そうだな」

俺は跡部さんの話が済みあいつらの傍に行くかと
考えていると…


「南次郎さんの息子のリョーマ君だろ!?アンタ!!?」

突然、チビ助の名前を呼び叫んでいる黒髪の少年の
声が響いた

俺は、急いであいつらの傍に近寄るとチビ助が動揺
しているのが見えた


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