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買い物

元秋は校舎の隣にあるスーパーに来ていた。
食堂で食事をとるのも、毎日三食では金がかかる。
炒める程度の料理なら元秋にも出来る。

それを言ったら未鷺は驚いていた。
未鷺はフライパンを握ったおぼえがないという。
金持ちのお坊ちゃんらしいセリフだが、今度教えてほしい、と頼んで来る未鷺は可愛かった。
思い出して頬が緩む。

シャンプーがなくなりそうだったのに気付き、いつもの安物を買おうとして手を止める。

未鷺の家から風呂用具一式が届くだろうが、それもつまらないような気がしていた。
未鷺から自分が選んだ香りがするのは悪くない。
そこで、普段買ってるものの10倍近い値段だから、財布には痛かったが、売ってあるシャンプーの中で一番高い物を買うことにした。
トリートメントも一緒に買うとなかなかの出費だったが、未鷺が使うのを想像すれば心が弾んだ。

明日は未鷺が来る日だ。
同室者がいるというのは憂鬱だったが、未鷺のいる間は個室にいてもらえば問題はない。

元秋は楽観的に考えることにして、部屋に戻った。

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