踏んだり蹴ったり２
未鷺が会長と幼なじみなのも、中等部で生徒会に入っていたのも元秋は知らなかった。
詳しいことを聞きたかったが、勘の良い裕二に気付かれるのはまずいので、話題を反らす。
「親衛隊だけじゃなくそんなファンクラブもあんのか……」
「部員４２名もいるんだからね！美しい二人の仲睦まじいところを早くみたいなあ」
そんなもの見せられてたまるか、と元秋がげんなりし始めたところで担任が入って来た。
朝のＨＲを終えると元秋は担任に呼ばれた。
「今日の放課後お前の部屋に同室者が来る。必要だったら片付けておけよ」
「同室者だと？」
「転入生だ。二人部屋はお前のとこしか空いてないからな」
同室者が来たら未鷺とのゆったりした時間が過ごしずらくなってしまう。
朝から嫌な情報を聞かされて元秋は深くため息を吐いた。
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