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「好き、オマエの事」


波の音がする。
オレの心臓の音かも知れない。


「……うん。……私もずぅっと前から好きだった気がする。」


………。
ショートしたみてぇな頭と体。
突っ立ったまんまでいたら、奈子が不安そうにオレを見てた。


うっ……
えーと。
ここは、ビシッと男らしく……リードしなきゃダメだよな?



だけど、どうやって?



「あの、……な、なにか言って。」


ハッって気付けば、手を伸ばせば届きそうな……そんな距離に、奈子がいて。


「………………それって……O.K.って、事か?」
「……はい」


震える指を伸ばして、そっと触れてみる。
キレイな桜色の指先が遠慮がちに握り返してくるし、夢じゃない。


「つ、付合ったり……って、事だよな?」
「……うん」
「か、彼氏って!!」
「もう……恥ずかしいよ……」
「…………っ」


衝動的に動いた両手で、奈子の体を思いっきり引き寄せた。


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