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……二人っきり、なんだよな。


ゴクリと唾を飲みこんで、勝手に出てた手を止めた。
付き合ってるワケでも無いのに、いくらなんでもソレはマズイ。
つーか……嫌われたくねぇし。


自分の部屋とは思えない緊張感と生殺し。
疼く体の変化に溜め息ついて正座で座り直した。


「…………」
「……ハリー?」


薄目開けて雑誌を広げる奈子をジッと睨む。
病人とはいえ男の家来て二人っきりで。
しかもソイツはオマエの事好きで。
襲われても文句言えねぇんだぞ?
分かってんのかコイツは?
……分かってねぇんだろうなぁ。


「ハァ〜……。」
「ハリー……ハリーっ?」
「う……わぁっ!!」


気付いたら目の前でパタパタと手ェ振られてた。
心配そうに屈みこむ度、胸からチラチラ見えてる。
ブ、ブラとか。


…………ピンク。


ダメだと思うのに目が釘づけになるし。
据膳食わぬはなんて言葉まで思い出す。


「顔真っ赤だよ」
「……」


頬に触れられた手が冷たい。


「わっ!スゴい熱」
「…………っ」



額に手ェ置かれた辺りで限界越えて。そのまま両手掴んで押さえつけた。





奈子の髪が床に散らばってる。

ピッタリ閉まった足ン中挟んで組み敷いたら奈子が驚いた顔してオレを見た。
誘う様に開こうとした口に向かって顔を近付ける。


「……奈子。」
「……えっ」


……オレ、今何してんだ?


空調の音が微かにするだけの部屋。
唇が触れそうな距離で聞く奈子の吐息の音がスッゲェ近い。


「…………ハリ…」


両手に握った手がピクって動く。オレに向かってまっすぐ伸びてた視線が微妙に歪んでハッとする。


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あきゅろす。
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