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小間使いの復讐
4





 確かにかわいい顔をしている。くっきり二重に柔らかそうな髪。


 自慢したくなるのも分かる。


 けど、何となくだけど、嘘臭いテレ方が気の強さを滲ませているような気がした。


 しかも、プライドの高さを感じた僕は伊織先輩が来る前に土居共々、早々にお引取り願おうと、


「じゃあ、今日は恋人と二人で食べに行くんだろ?早く行かないと食堂で座る場所がなくなるぞ?」


 遠まわしにさっさと食堂に行けと伝えてみた。


 すると、こんな時だけ野生のカンが働くのか、ニヤニヤしながら土居が俺に声を掛けてきた。


「なんだよ。せっかく俺の可愛い恋人を紹介してやったってのに、お前の恋人は紹介してくれねぇのか?」


「いや、別にそんなつもりはないんだけど。」


 得意顔の土居の恋人さんに悪くてな。


「三春。コイツにも恋人が出来たんだって。」


「えぇっ!?」


 えぇっ!?てのはなんだよ。えぇっ!?て。


「コイツ地味だろ?だからどんな奴がコイツと付き合ってんのか興味ねぇか?」


「あるあるっ!!きっと可愛い子なんだろうね?」


 いやいや、心にも無い事を言っていますって顔に書いてあるから。


「ば〜か、三春より可愛いやつなんていないよ。」


「もう!土居君たら/////」

 
 イチャ付くのはいいけど他所でやれって。


「お前ら本当に仲がいいな。それにしても、春人の恋人遅くねぇか?」


「え?・・・うん。」


 そういえば、三春くんが来てから10分近くたって居る。どうしたんだろ?伊織先輩・・・。


 気になって、ドアを見てみるも伊織先輩の姿はなかった。





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