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星野視点 3










 翌朝





 今日も、憂鬱になりながら、下駄箱を開ける。




 
 最近、マンネリ化してきたのか、死ねとか、生徒会の皆様に近付くなとか書いてある紙だけが目立つようになってきた。





 初めのうちは、嫌がらせも多彩で、落書きはもちろん、生ゴミだとか、牛乳雑巾に画鋲、カミソリ・・・後なんだっけ?そうそう、デカイ魚の頭が、ドンと置かれてる時があったな。






 あの時は、龍馬と二人で、腹抱えて笑ったなぁ。





 下駄箱開けたら、魚と目が合ったんだから。





 あんな経験、中々出来るもんじゃない。

 



 アレ入れたやつ、どんなヤツなんだ?って逆に興味が涌いたし。






 だって、昨日のうちか、朝からかはわかんないけど、寮で準備して来て、学校に持ってきたわけだろ?ある意味、良い根性してるよ。うん。





 下駄箱への嫌がらせの数々を思い出しながら、嫌がらせの紙を、ポイポイとゴミ箱に捨てていく。





「今日は、紙だけか?」




 俺の動作を見ながら、龍馬が聞いてきた。





 今までは、ずっと昼頃、学校に来ていたらしいけど、俺の為に毎朝、下駄箱掃除に付き合ってくれている。





 魚を捨ててくれたのも、龍馬なんだ。





 毎日恒例の下駄箱掃除も終わり、龍馬に礼を言って分かれてから、教室に着くと、朝早いせいか、まだ誰も来ていなかった。





 まあ、誰か居ても居なくても一緒か。





 龍馬が優希に怪我をさせてから、机への嫌がらせは一切無くなった。





 どうやら、クラスの奴等が、優希の為に目を光らせてくれているようだ。




 
 俺へのクラスの奴らの態度は、相変わらずっていうより、あの事件以来、まるで俺が存在していないかの様な扱いに変わったけど、そんな事はどうだって良いんだ。





 クラスの奴等が、優希を守ってくれている。





 それがすごく嬉しかった。




 
「皆、ありがとな。優希を守ってくれて。」





 決して皆には言えない言葉を、無人の教室で呟いて、ちょっとスッキリした俺は、鞄を机に置いて、いつも通り生徒会室へと向かった。







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あきゅろす。
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