星野視点 9
あれから数日が経った、放課後。
俺は、今、体育館裏の倉庫前にいる。
朝、いつものとおり、靴箱の嫌がらせを確認したら、真っ白い封筒がポツンと置かれてあった。
明らかに、いつもの嫌がらせとは違う。
だって、今までの嫌がらせの紙は、封筒になんて入っていなかった。
それに、封筒の宛名には、<星野 雪様>の文字。
なんだろうと気になりながらも、ある予感がして、龍馬に気付かれないように、そっと鞄にその封筒を忍ばせた。
いつもなら、龍馬と分かれてから、すぐに生徒会室に行くところだけど、封筒の中身が、俺の想像どおりだったらと思うと気が急(せ)いてそれどころじゃなかった。
今は、早朝。
教室にはまだ、誰も来ていない。
素早く机について、鞄から、封筒を取り出す。
乱暴に封筒をやぷって、中に入っている紙を確信した。
・・・・・ビンゴ。
<今日の放課後、体育館裏の倉庫前に一人で来い>
思ったとおり・・・呼び出しだ。
俺は、呼び出し状をグシャッと握り締めて、ほくそ笑んだ。
よし!これで優希の無実を証明できる!!
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