星野視点 8
「先輩!!それは絶対に違います!!優希は、人に嫌がらせをするような人間なんかじゃない。俺が保障します!」
俺は先輩に向き直って、必死に誤解を解こうとした。
けど、
「・・・僕の親衛隊長が?それは許せないね・・・。」
先輩の言葉を真に受けたのか、紫藤が、難しい顔をして、考え出してしまった。
「ちょ!?ちょっと待ってよ!?紫藤先輩!!確かに俺は、嫌がらせを受けている!けど、前に机に嫌がらせを受けた時に、真っ先に片付けてくれようとしたのは、優希だ!!そんな優希が俺に嫌がらせなんてする訳ないだろ!?」
それに、なんてお前がそんなこというんだよ!?
優希は、お前の親衛隊長だろ!?
もっと、信じてやれよ!!
お前がそんなんじゃ、俺はいつまで経っても、優希を諦められないじゃないか!!!
余計な苛立ちまで紫藤にぶつけそうになって、きつく奥歯をかみ締めて耐えていると、
「・・・了解。これに関しては、きちんと調べておくよ。」
ため息交じりの紫藤の言葉に俺は黙って頷くしかなかった。
紫藤のことだ。きっと抜かりなく調べてくれるだろうと信じて・・・。
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