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ノンちゃん視点
 望 SIDE




 むかつく!むかつく!むかつく!!!


 僕が教室を離れてたばっかりに!





 授業が終わって、ユキちゃんのところへ行こうと立ち上がった時、


「浅生、この書類を副担任とこに持っていけ。」


 と先生に呼び止められた。


「何で僕が?」


「目の前にいるから?」


 なんでこんなのが人気あるの?唯の横暴な俺様教師じゃないか!


 はぁ、ほんとにツイてない。この前の席替えで教卓の前になってからよく、雑用がまわされるようになった。理由は俺様教師が言っていたとおり、先生の目の前にいるから・・・。


 もう!早くユキちゃんのところに行きたいのに!あの転入生なんか怪しいよ!


 ユキちゃんのことだから、クラスから受け入れられていないあのビン底メガネを気遣って、話しかけてるんだろうけど・・・。





 あぁ!!もう!そんなに笑顔を振りまいて!!


 自分の笑顔にどれだけ威力があるか分かってないんだから!!


 クラスの皆が一人残らずユキちゃんの笑顔に見とれてるのに気づいてないの?


 イライラしながら楽しそうに話す二人を見ていた。


 「・・・お前、見ている暇があるんだったら、早くその書類を渡して戻ってきたほうが、早いんじゃねぇのか?」


「だったら自分で持っていけば良いじゃないか〜!!」


 あきれたように僕を見ていた俺様に悪態をつきながら、全力疾走で職員室へと向かった。


「廊下を走るんじゃねぇ!!」


 と怒鳴り声が聞こえてきたけど、無視だ無視。


 急いで階段を駆け下り、職員室のドアをバンッとあけて息を整えつつ、副担任を目で探す。


 副担任はコーヒーを片手に同僚の教師と雑談していた。


 そんな暇があるのなら、取りに来てよ!とばかりに書類を胸に押し付けた。「あっちぃ!!」とコーヒーが手にかかって慌てていたけれど、仕事は終わったとまた全力疾走で教室に戻った。


 はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ


 ぜ、ぜんぜん、はぁはぁ、、息が、はぁ、整わない、はぁ


 ぜいぜいとドアに凭れ掛かりながら、二人の方を見ると





 あいつぅ〜〜〜!!!!!!! 





「俺も好き。」


 そういいながら、ユキちゃんの顎に手をかけていた。
 



 何の話をしてたらそうなるの!?


 頭にキタ僕は、ビン底の手を乱暴に掴み、ユキちゃんから離した。


 フフフフッこいつどうしてやろうか・・・!


 僕はビン底をにらみながら口角を上げた。




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あきゅろす。
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