仲良くなる
クスクス、クスクス
「ふふっ、雪くんて面白いね?」
「そうか?普通だと思うけど・・・。」
雪くんは見た目と違って、明るくて、話しているとすごく楽しかった。
あれから、僕たちはすぐに打ち解けて、休み時間中ずっと笑い合っていた。
「ううん。すっごく楽しい!雪くんと話すの僕、好きだよ?」
そういうと、雪くんは真っ赤になりながら慌てだして、
そして、小さな声で、
「もう一回言って?」
と言われた。
僕は不思議に思って、小首をかしげながら雪くんを見上げて
「雪くんと話すの好き。」
と微笑みながら言ってみた。
これでいいの?と首をかしげて聞いてみれば、
「俺も好き。」
と笑顔なのに目が真剣で、見つめられた僕はドキドキしていた。
なんだか親友宣言みたいで照れると、顔を真っ赤にして俯いていると雪くんの手が伸びてきて僕の顎を指で掬い、顔を上げさせられた。
あっ、雪くん・・・。
真剣が瞳が僕を見つめている。
どうしよう・・・恥ずかしいよ。
顔を逸らしたくても顎を固定されていて動けない僕は、あまりの恥ずかしさにギュッと目を瞑った。
すると・・・
「その辺にしといてくれる?」
授業の終わりに先生に職員室へ来るようにいわれて教室を離れていたノンちゃんが、僕の顎にある、雪くんの手を乱暴に掴んで迫力のある笑顔を浮かべていた。
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