悲しい言葉
嫉妬という、自分の醜い感情を誰にも気付かれたくなくて、ただ、ただ目を伏せていた。
けれど、双子達は、あの方にまで僕の話を振っていた。
「そういえば、この子って、美怜の親衛隊じゃなかったっけ?」
「そうだよ!確か、親衛隊長の川原優希君だったよね?」
二人とも、あの方に同意を求めていた。
けれど、
「・・・さあ?そうだっけ?僕、興味ないから。」
そう言うと、僕の方を見向きもせずに、雪くんに笑顔で「そんな事より早く行こう。お腹空いてるんでしょ?」と先を促していた。
興味ない・・・。
その言葉にギュッと心臓を掴まれた気がした。
目の前が真っ暗になる。
そんなの、分かりきったことなのに・・・。
そう、分かっていたはずなのに、悲しくて涙が溢れてくるのを止められない。
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