本当の謝罪
「ありがとう。」
気が付けば、泣きながらそう言っていた。
雪くんのためにじゃなく、心からの謝罪を初めて聞いたような気がしたから。
わかってくれて、ありがとう・・・。
謝ってくれて、ありがとう・・・。
親衛隊としての僕じゃなく、僕個人を見てくれて、ありがとう。
嬉しくて、嬉しくて泣き笑いをしている僕に、ノンちゃんは、「しょうがないなぁ、今回だけだよ。」と泣きながらも苦笑いで、
「よかったね、ユキちゃん。僕はまだ、許すことは出来ないけれど、星野のところに行って来てあげたら?」
死にそうなんでしょ?と言うノンちゃんの言葉に、慌てて僕は、部屋を飛び出した。
そして、龍馬君も本来の目的を思い出したのか、慌てて、僕を追いかけてきてくれた。
「今日は、部屋には帰らねぇようにするから。・・・川原、よろしく頼む。」
そう言って、部屋を開けるカードキーを渡してくれた。
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