出会い
「絶対、見つけよう。」
「うん!僕、こっちのほう探す。れいちゃんは向こうを探して?」
「うん、わかった。」
僕たちは、四つん這いになりながら必死に探す。
一面に広がる白と緑の中で、小さな僕たちは真剣だった。
服が草で擦れて青臭くなるのもお構いなしに。
時々、ため息を吐いては座り込み、また四つん這いになって探し出す。
あ、これってもしかして・・・。はぁ、ちがうや・・・。
なんども期待しては、ぬか喜びだった事の繰り返し。
でも、絶対にあきらめない。
だって、僕たちの宝物にするんだ。
もう、逢えないかもしれないから・・・。
だから、絶対見つけて、お互いにプレゼントするんだ。
「あったぁ!!!」
突然、響き渡った声に、僕は急いで駆け寄る。
だけど、運悪く足が滑って、
こけちゃうっっ!!!
ギュッと目を瞑って衝撃に耐えた。
けど、
大丈夫。痛くない。
だって、一面のクローバーとシロツメクサが守ってくれたから。
そっと、目を開くと目の前には
ひとつの四葉のクローバーが、目に入った。
「あった・・・。」
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