[携帯モード] [URL送信]
出会い




 「絶対、見つけよう。」


 「うん!僕、こっちのほう探す。れいちゃんは向こうを探して?」


 「うん、わかった。」




 僕たちは、四つん這いになりながら必死に探す。



 一面に広がる白と緑の中で、小さな僕たちは真剣だった。



 服が草で擦れて青臭くなるのもお構いなしに。



 時々、ため息を吐いては座り込み、また四つん這いになって探し出す。



 あ、これってもしかして・・・。はぁ、ちがうや・・・。



 なんども期待しては、ぬか喜びだった事の繰り返し。





 でも、絶対にあきらめない。



 だって、僕たちの宝物にするんだ。



 もう、逢えないかもしれないから・・・。



 だから、絶対見つけて、お互いにプレゼントするんだ。





 「あったぁ!!!」


 突然、響き渡った声に、僕は急いで駆け寄る。


 だけど、運悪く足が滑って、


 こけちゃうっっ!!!


 ギュッと目を瞑って衝撃に耐えた。


 けど、


 大丈夫。痛くない。


 だって、一面のクローバーとシロツメクサが守ってくれたから。


 そっと、目を開くと目の前には


 ひとつの四葉のクローバーが、目に入った。





「あった・・・。」






[次へ#]

1/15ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!