幸せは自分で掴むもの 7 「九条さん、九条さん。」 「わかった。フォローは任せておけ。お前達には絶対に誰も近付かせねぇよ。」 「「よろしくお願いします!!九条さん!!」」 頼もしい九条さんに、今井君と僕は、さすが九条さんはたよりになるなぁと、頷きあった。 ホントすごいよ、名前呼んだだけで、僕が次に何を言うのか咄嗟に理解して、あんなに頼もしい返事をしてくれるんだもん! それに九条さんなら、絶対に口だけじゃないって信じられるし!! すごいすごいと、今井君の背中の上で、興奮していたら、「だろ?」と今井君が得意顔で振り返ってきた。 「今井君は関係ないでしょ」と、ポカッとチョップをすると、「痛ぇなぁ!!」と僕と今井君の間で再び、ケンカが勃発! 「そんなに怒るほど、強く叩いてないでしょ!?」 「おんぶして貰ってるくせに偉そうに言ってんじゃねぇよ!!」 「・・・ごめんね?今井くん・・・」 「えっ!?・・・・あ・・・・いや・・・わかりゃいいんだよ。わかりゃ・・・」 なんか、最近今井君の扱い方が慣れてきたというか、こう言えば、こう反応するというのが分かってきた。 今井君は、人に頼られると断れない性格のようだし、怒ってても全然怖くないよ? クスクスと今井君の肩に頭を預けると、 「痴話げんかも終わったみたいだし、今度こそ、アイツラのところへ行くか!」 と九条さんが、回りを確認しながら走り出した。 「「痴話げんか!?」」 いったい何のことだろうと、今井君とふたりで首を捻っていたけど、九条さんとはぐれる訳にはいかないと、 「頑張ろう!今井君!!」 「よし!しっかり掴まっとけ」 優しい今井君に甘えながら、九条さんを追いかけた。 まってぇ〜九条さん!! [*前へ][次へ#] [戻る] |