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幸せは自分で掴むもの
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 カランカラ〜ン





 ドアベルを鳴らしながら中に入ると、意外や意外、「いらっしゃぁい。」と髪がクリンクリンで、腰くらいまである小学校高学年くらいの女の子が一人カウンターに座っていた。




 怖いおにーさんが犇(ひし)めき合っているのを想像していた僕は、肩透かしを食らった気分だった。



「・・・え?君は、ここの子?」



「おにいちゃん、だあれ?」



 首をこてんと傾けて尋ねてる姿は、まるでお人形のようだった。




「僕?僕は倉橋佑て言うんだよ。君の名前は?」


「みいなちゃん」


「そう、みいなちゃんって言うんだ。う〜ん、どうしようかな?けど、一応聞いとこうかなぁ・・・ねぇ、今井君って知ってる?」


「いまいくん?」


「そう、今井君・・・。あ、それか四天王って知ってる?」


「いまいくんも、してんのうも、しってるよ?」


「へ?会ったことあるの?」


「うん!」





 美伊那ちゃんはそう言うと、先ほどまでのニコニコ笑顔とは打って変わって、凶悪な笑みを浮かべていた。






「・・・だって美伊那<みいな>が四天王の一人だもん!待ってたよ、倉橋佑。」


 美伊那ちゃんはそう言うと、ゆっくりと立ち上がって、僕を下から上まで舐めるように見て来た。


 あまりの事に声も出ない僕をいい事に、美伊那ちゃんは、どんどん話を進めていった。






「今井が実朝<さねとも>に命の恩人に会ってくれって土下座して頼んできたって聞いたから、僕が見に来たんだけど・・・お前、総長になりたいんでしょ?う〜ん、ちょっと考えちゃうなぁ。」


 顎に人差し指を押し当てながら、首をかしげている姿は、かわいい少女そのものなんだけどって・・・





「僕ぅ〜!!!」




 て、ことは・・・男の子?




「あ、ツッコむとこそこなんだ?」


 美伊那ちゃんはきょとんとしながら、僕を見ている。




 か、かわいい・・・。




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あきゅろす。
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