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幸せは自分で掴むもの
4
竜一SIDE





「・・・・・」




「・・・・・」



ドンッ!!



「ひどっ!!!」



 興奮で鼻息を荒くしながらも、ずっと俺の腕にしがみついたままだった佑を無言で突き飛ばした。


 
 クソッ、ひどいのはどっちだ!



 俺の純情を踏みにじりやがって!!


 
 あぁ、もう!



 なんだか大事なものを失っちまったような、犯されたような気分だ。



 やっぱりこいつはバカだった!



 今までもバカだとは思っていたが、こんなにバカだったのか!このヤローが!!!



 それに気づかなかった俺にも腹が立つ!!




 頭を抱えて蹲っている俺に、おずおず、そわそわと声を掛けようと顔を覗き込んでくる佑。



 今頃、空気読もうとしてんじゃねぇ!



 はぁーっと盛大なため息をつく俺にもじもじしながら佑が声を掛けてきた。



「ねぇ、竜ちゃn「あ"ぁ!?」・・・」



 間髪いれずに答えてやると、さすがにしゅんと俯いてしまった。



 ざまあみろと顔を背けていると



 「なんだよぉ、さっきまではあんなに優しかったのに・・・」



 ぶつぶつと文句を言いながら、触れられたくないところを突いてきた。



 「はぁ・・・。で、王道がどうしたって?」



 こんな鬱陶しい話は早く終わらせてしまうにこした事はない。さっさと終わらせてしまおうと、先を促してみる。



「うん・・・。あのね、僕、高校に入ったら生のBLが見たいんだ。」



 後悔先に立たず・・・。まさに今それだ。



 はぁ・・・。先を促した俺がバカだった。くだらない話を延々とのぼせたように語りだす佑を、適当にあしらっておく。
 



 が、長い。




 邪魔くさくなって相槌すら打たなくなったのに、バカは気づいていない。



 そろそろ、終わってくれ。もう、飽きたと、下を向きながら椅子をこつんこつんと蹴っていると、



「ねぇ、竜ちゃんはどう思う?」



 何の事だ?ほとんど聞き流していたからわからねぇ。



「もう!だ・か・ら、王道になるためには今の僕じゃ無理でしょ?まずは、下準備しなきゃ!何からはじめればいいと思う?」





 知らねぇよ!!!





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あきゅろす。
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