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幸せは自分で掴むもの
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 僕が元気良く返事をすると、文さんは満足そうに微んで、僕の耳元で



「よそ見なんて、するなよ。」



と囁いたと思った瞬間、すれ違いざまに僕のほっぺたを唇が僅かに掠めていった。



「っ!?」



 びっくりして文さんを振り返ってみたけど、何事も無かったように戻っていった。



 僕は、ほっぺたを撫でながら



「余所見なんてしないよ?僕たち学生一同は。」(まだ言うの?)



 文さんの後姿を目で追っていた僕は、僕を見る鋭い視線に全く気付いていなかった。




「倉橋 佑・・・。」


「うん、マジでむかつく!デブのくせに・・・。」


「岩谷さんが優しいからって、調子に乗ってるよ。」




 技を盗もうと、懸命に文さんを見ていた僕の背後に、




「僕の知り合いに、この辺でNO.1のチームに入っているやつがいるんだ。」


「ホントに!?この辺でNO.1っていったら黒薔薇でしょ?」


「うん。そこの下っ端みたいだけどね。」


「十分だよあんなヤツ・・・。」


「ふふ、うん。頼んでみるよ・・・。」



 危険が迫っていた。次章へ

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あきゅろす。
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