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幸せは自分で掴むもの
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「もう知ってると思うけど、黒薔薇総長、美伊那晶です。」


 手を後ろに組んで、首を傾げながらにっこり笑う美伊那ちゃんは凄く可愛かった。


「ふふっ、本当の自己紹介が出来るって嬉しい事なんだね。これも倉橋君を始め、皆のおかげだ。」


「えへへ、じゃあ僕も!改めまして、倉橋佑です!よろしくね?」


「えっと、今井康弘です。始めまして、美伊那さん。」


「うん!ヨロシクね?」


 僕達3人は、ニコニコと仲良く自己紹介をし合った。


「ふふっ。僕が総長だって聞いた時ビックリしたんじゃない?」


「うん。確かにね。総長ってもっと、こう、最強で強面の人を想像してたからね。ね?今井君。」


「俺にフルなよ・・・。」


「あぁ、飴、ありがとうね?」


「っ!?あ、いや・・・マジすみません・・・。」


「ブフッ、今井君何、恐縮してんの?」


「だ、だってお前・・・。ウチの総長なんだぜ?」


「その総長に飴あげてたじゃない。」


「っ!だから言うなってっ!!」


「ふふ、不思議だよね?最強チーム黒薔薇の総長がこ〜んなに可愛い僕だなんて。」


 可愛さをアピールするように、クルリと回った美伊那ちゃんに思わずツッコミたくなったけれど、寂しそうな表情にその気持ちも失せた。


「元々、黒薔薇は、仲間内だけの小さなチームでさ。皆のお兄ちゃん的存在の修兄ぃ(槙修介)、常識人の実朝君(九条実朝)、いっつも明るい寿君(神田寿和)そして・・・仲間想いの竜二(芹沢竜二)・・・最後に僕の5人が始まりだったんだ。」


「僕ね?小さい頃からずっと成長が遅いことでからかわれて来ててさ。いっつも隠れて泣いているばっかりだったんだ・・・。そんな僕の為にって僕を可愛がってくれてた4人が作ってくれた唯一の居場所が黒薔薇だったんだ。」





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