シャッフル!! Taste of the misery of people honey2 目的地からやや離れた場所にシュトラールを着陸させると、徒歩で移動した。 「あれか?」 「そうみたい」 オアシスにひときわ大きな木をバルフレアが指差すと、トビーは頷く。 近づくと、木には黄色い実がびっしりとなっている。しかし、実がなっている枝は、パンネロたちが摘むには少し高い。 「随分高い木だな。今日は、私たちが摘もう」 「じゃあ、私たちはお茶の準備してるね」 バッシュとバルフレアとヴァンが作業に勤しんでいる間、トビーたちは少し離れた木陰にシートを広げ、腰を下ろした。 パンネロが、う〜んと大きくのびをひとつしてシートに倒れる。 「平和ねぇ・・・」 心地よい風に目を閉じていると、ふいに、ゴーと地鳴りのような音が響く。パンネロはガバッと起き上がる。 「ねえ、何か聞こえる」 「え?」 その時、遥か彼方から土煙とともに緑色の何かが迫ってくるのがわかった。 ヴァンたちもそれに気づき、手をとめる。 「なんだよあれ!!」 「モルボルの大群だ!!」 「トビー、逃げろーーー!!って、おいーーっ!!」 バルフレアが叫びかけたが、4人ともとっくに逃げていた。 「仕方ない、やるぞ!!」 「え〜俺、丸腰だよ」 「お前なぁ・・」 魔法ぐらい使えんだろとぼやくバルフレアの横で、バッシュは剣を抜く。 「私が引き付けるから、その間に逃げるんだ」 「ひとりだけいいカッコすんなよ」 と、バルフレアも銃を抜く。 「ーーあっ!!!」 モルボルの吐き出した毒が、津波のように凄い勢いで迫ってくる。 「まずい、俺たちも逃げたほうがーーー」 だが、あっという間に紫色の毒に包まれた。 「しまったーー!!」 「うわーーーっ!!」 「くっーー!!」 3人は、モルボルの毒を吸い込み、倒れた。 [*前へ][次へ#] |