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牙城を崩せ!


フリリクして頂きました。ぬるぬるでぐっちゃぐちゃな真赤工口です。
いつもの倍は赤也たんが喘ぎます。



 約一週間振りのキスは、触れるだけだったにも関わらず切原の身体を熱くさせた。
 目を開くと、真田の凛々しい顔が間近にある。
「さあ、次の問題をやってみろ」
 余りにも色気の無い言葉に、切原の高い拍動は静かになった。
 二人は切原の自室で勉強中である。三日後に控えた期末考査の為に、真田がわざわざ切原宅に訪れた。
 切原は真田の言葉を無視してベッドに倒れる。
「…あのさぁ、何か思わないの?」
「何を」
「だからさ…」
 切原は徐にネクタイを緩め、熱い視線を真田に送った。
「誰も居ない家に、ベッドと俺…」
「…寝ないで勉強しろ」
 切原は大きなため息を吐く。
「そうじゃ無くてさぁ〜!」
「解ってる」
「だったら!」
 緑の目が期待に輝く。
「お前こそ、約束を忘れては居ないな?」
「う…」

 テストを二週間後に控えた日、成績の悪い切原を気遣って、真田がテスト終了迄禁欲する事を言い出した。
「えーっ!?テニスも出来なくてエッチも出来ないなんて、死んじゃう!」
「テストの結果が悪かったら部活返上で勉強する羽目になるぞ」
「それは困るッス…」
「だろう?セックスするくらいなら勉強しろ、赤也」
 一度決めたら、真田は断固として其れを通す。

「そんな事言ったって…」
 今してくれたキスも、切原が無理に強情を張った為だった。
 真田がベッドの淵に肘をついて切原を覗き込む。
「どうして副部長はそんなに我慢出来るんスか?」
 切原は眉をひそめ、瞳を潤ませた。おねだりをする時は此の顔に限る。
 真田は微笑して黒い癖毛を撫でた。
「俺だってつらい。だが一度決めた事は守らねばなるまい」
「でも俺はどーしても、したい…」
「赤也…」
 お互いの顔が近づく。切原はゆっくり目を閉じた。
「もう少しの辛抱ではないか。我慢しろ」
「って、本っ当に何もしないんスかっ!」
 甘い雰囲気に期待した切原は、いっそ呆れてしまった。

+++

 切原の家は、両親は共働き、姉は放課後にバイトで、長男が一人切りになる事が多い。しかも今日はテストのみの半日日課だから、一人切りの時間が長い。
 待ちに待ったテスト最終日の今日、切原はショートホームルームを終えた真田を自宅に引っ張って来た。
「副部長!」
 後ろ手に鍵を閉め、玄関に真田を閉じ込めた切原は、早速たくましい首に抱き付いた。
「おい、客人を立たせたまま何をする」
「もう!俺、我慢出来ないッスよ!」
 踵を浮かせて熱いキスをする。唇を唇で咬み、真田の口が開いたところで舌を射し込む。其れは直ぐに濃厚な物に変わる。二人の唇が、いやらしい水音を奏でる。
 真田の手が切原の腰に回る。切原の身体を強く抱き締めると、薄い背中を仰け反らせ、口内を激しく貪った。
 唇が離れると切原は嬉しそうに笑った。
「副部長…」
「俺とて我慢は難かった」
「っす…何でもシて」
 瞳を合わせて微笑い合う。
「では、風呂を借りようかな、赤也」
「へ?」
 真田はごく自然な動作で切原を抱き上げた。“お姫様抱っこ”をされたまま切原は浴室に拐われた。

+++

「は、恥ずい…」
 洗面所の鏡には真田の背中と、其れに隠れて裸の切原が映って居る。
 洗面所に着くなり、真田は早々に切原の制服を脱がした。一つ一つ丁寧に釦を外し、露になってゆく肌をじっとりと見詰めた。今更恥ずかしがる仲でも無いが、真田があんまり物欲しげに見るから、切原は顔を赤くした。
「何考えてるの」
 切原は少し唇を尖らせる。
「一緒に入るだろう」
 切原の物は丁寧にしたと言うのに、真田は自身の衣服を大雑把に脱ぎ捨てた。
 勃ち上がり始めた物を隠しもせず、切原を正面から抱き締める。
「ちょ、ちょっと…」
「何だ」
 其の儘抱え上げ、真田の腕は切原の脚を割り、自身の身体に抱き付けるようにさせた。
 切原は気が気じゃ無い。
 ─本気で恥ずい…!
 真田に向かってこんなに股を拡げて見せた事は無い。
 真田はちらりと臍を見る。丁度其の辺りに、切原の中心が上を向いて居る。
「バカ…見んな…」
 切原は赤い顔を真田の首筋に埋めた。真田が微笑する。
「直ぐ触ってやるさ」
 切原の顔が燃えた。





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