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タケルとヒカリ
「ねぇタケルくん」
「なに、ヒカリちゃん」
「ヤマトさんって、お菓子作りも得意なの?」
「えぇ、どうかな。得意かはわからないけど、普通くらいにはできるんじゃないかなぁ」
「そう……」
「どうしたの? 急にそんなこと聞いて」
「うん……作り方、教えてもらえないかと思って」
「お菓子の?」
「そうよ」
「うーん、もしかしてバレンタインに向けて?」
「ええ、実はそうなの」
「兄さんなら嫌がりはしないだろうけど、ヒカリちゃんの作ったお菓子ならどんなものでも、みんな喜ぶと思うけどなぁ」
「うん。そこは心配してないの」
「え?」
「問題はね、バレンタイン前日に、京さんとお菓子作りすることになったことよ」
「うん……え? それの何が問題なの?」
「京さんに情けない姿は見せられないでしょう!?」
「は?」
「当日までにお菓子作りの基礎叩き込んで、一定のレベルを得ておかないと!」
「えっと……」
「私のバレンタインは13日が本番なの」
「……バレンタインってなんだっけ」


見栄っ張りバレンタイン


「京さん、そんなこと気にしないんじゃない?」
「それはそれ、これはこれなの!」


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