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【いじわる】


深司はいじわるだ。
すぐオレの事、馬鹿にするし。
部活でも手加減してくれないし。

しかも、最近気付いたけど、いじわるなのはオレにだけらしい。
いや、ぼやきならいろんなヤツに出してるけど…。

オレって深司に嫌われてるのかなぁ……。



「……みお…神尾!」
「…!?」

考え事をしていたオレは深司に呼ばれて我に帰った。

「壁にぶつかる気?まぁ、ぶつかりたいなら敢えて止めないけど…」
「…ぶつかりたかねぇーよ」

馬鹿にしたような目をしながら言う深司の言葉に、脱力気味に答える。
止めてくれたっていいじゃん……。

「自分の世界に浸ってるとこ悪いけど、今日の部活行けないから」
「なんで?」
「妹に風邪うつされたから病院行ってくる」

あー、いま風邪流行ってるからなぁ。
オレもひかないように気を付けなきゃな。

「神尾は縁がなさそうでいいよね」
「は?なんでだよ」
「ほら、何とかは風邪ひかないって言うじゃない」
「んな!?オレは馬鹿じゃない!」

ひどい。
ひどすぎる!
せっかく人が心配してやろうと思ったのに!
深司なんか一生風邪ひいてればいいんだ!
………なんて、本人には決して言えない事を心の中で叫んでみたり。

「そういう事だから、橘さんによろしく」

勝手に話を終了させ、さっさと行ってしまった。
くっそー!また負けた。
いつも勝ち逃げされるから、いつまで経っても勝てない。

深司に口で勝とうとするのが既に無謀な事なのだが、神尾は気付かない。
やっぱりお馬鹿?


「そうだ!良い事思いついたぜ♪」

さっそく試すために、深司を追い掛けた。



神尾をいじめるのは楽しい。
神尾の悔しそうな顔が好き。
本当は笑ってる顔の方が好きだから笑わせたい。
でも、俺には出来ないから。

「深司ー!」

先程置いてきた神尾が追い掛けてきた。
とりあえず待ってみるか。
…すっごいウキウキした顔で近づいて来るんだけど。やっぱり、先に行こうかな?

「あっ!深司ー先に行くなよー!」
「…何?」

神尾が大声で呼ぶ所為で、周りにいた奴等が俺達を注目し始めた。
仕方がないので俺は神尾を待って、一緒に行くことにした。

「なあなあ、深司。」
「何?」
「深司ってオレのこと嫌いだろ」
「は?」

なんでそんな質問が出てくるのか、俺は理解出来なくて間抜けな声が出た。

「だって、深司っていっつもいじわるな事言うから」

だからって、何で俺が神尾を嫌いってなるんだよ?

「俺と話すのが嫌ならもう話さないから」

だから、何でそうなるんだよ!

「何にも言わないって事はやっぱり俺のこときら「違う!俺は…」

勘違いされるのが嫌だった俺は知らないうちに叫んでいた。
叫んで、ニヤニヤした顔の神尾を見てやられた、と思った。

「俺はの続きは?」
「……知らない」

俺は下を向いたまま、どんどん先に進んだ。
たぶん、いやきっと顔が赤くなってる。

「何だよー!深司ー?」

どんどん先に行く深司をみて、初めて勝ったと思った。
それに深司の気持ちも解ったことで、オレにとってはこれ以上ない喜びを味わっていた。


---後書き---
と言う名の弁解と謝罪でございます。
一人称が変わるので読みづらかったらごめんなさい。
しかも、伊武神というより神伊武みたいですし。
まだ付き合ってはいないです。
深司は神尾の気持ちを知りませんし、深司も神尾も友達としての「好き」だと思ってますから。
それにしても酷い文章・・・。






あきゅろす。
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