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【恋愛的新発見】★


アナタの笑ってる顔が好き。
泣いてる顔も好き。
怒ってる顔も好き。
困ってる顔も好き。
アナタのすべての顔が好きなんです。


『恋愛的新発見』


今日もアナタの新しい顔を見せてください。
俺だけしか知らない顔を。

「宍戸さん、顔見せて?」

宍戸さんは両腕で顔を隠してるが、隠れ切れていない部分は真っ赤に染まってる。
行為の時は必ず顔を隠してしまう宍戸さん。
そんなアナタも好きだけど、俺はもっといろんな顔が見たいんです。

「宍戸さん。俺だけだから。…見せて?」

穏やかに、諭すように。
でも意志を曲げない声で説得してみる。
時は真夜中。
場所は俺の部屋。
そして今は、夏休み中。
両親が休みを利用して旅行に行ってしまったのを口実に、一人では淋しいからと宍戸さんに無理を言って泊まってもらってる。

「ねぇ、宍戸さん」
「…ん……何だよ?…」
「俺、宍戸さんの顔見てイキたいんだけど」

正直そろそろ限界なので、最後くらいは顔が見たい。
とゆうか、宍戸さんのイク顔が見たい。
まだ見せてくれた事ないから。

「宍戸さん?」
「………」

宍戸さんは顔を真っ赤にしながらも緩く首を振る。
声もなるべく出ないように口を固く結んで。
そんな宍戸さんを見ていると、無性に声を出させたい。
いや、寧ろ鳴かせたいと思う。
この行為をしている時の自分はサドなんじゃないかと思う。
今日は一回で我慢しようと思ったが予定変更する。

「どうしても嫌なんですか?」

俺の問い掛けに一度だけ小さく頷く。
なんで、こういう時は凄く恥ずかしがり屋になるのだろうか。
まあ、そんな処が可愛くて好きなんだけど。

「嫌なら仕方ないですよね…」

とりあえず一回イっておこうと、腰の動きを早くした。

「……んん!…はぁ、もぅ…ああ!」
「……っく……」

宍戸さんがイった事によって締め付けられる。
そして俺は宍戸さんの中に欲望を吐き出した。

宍戸さんは乱れた息を整えている。
もう終わったと安心したのか、手は顔から外れている。

「宍戸さん、まだ終わってないよ?」
「え?……ひぁ!」

俺は宍戸さんの腕を掴むと腰を動かした。
いきなりの事に思考が追い付かないのか、声を押さえることもしない宍戸さん。

「…ぁっ!んぁ…ちょ…たろ…ぁ…もぅ」
「いいよ。一緒に」

そう言うと、俺は腰の動きを激しくさせた。










「はぁ。…お前サイテー。三回もヤルなんて」
「ご、ごめんなさい!だって顔見たかったんですもん」

きっと俺に犬の様に耳と尻尾があったなら、垂れ下がっている事だろう。
最近部活が忙しいから無理をさせたくなかったし、怒られるのはわかってたんだけど、どうしても顔が見たかった。
で、顔を見たらもっと見ていたいと思ってしまった。

「何で、そんなに顔を見たがるんだよ」
「どうして見せてくれないんですか?」

質問に質問で返す。

「聞いてんのは俺だろ!お前が先に答えろ!」

案の定怒鳴られた。

「だって俺、宍戸さんの事好きなんだもん」
「答えになってねぇだろ」
「さっきのが答えです。…好きだから宍戸さんの全てを見たいんです」
「なっ…何、恥ずかしい事」
「宍戸さんは何で隠すんですか?」

好きな人の事ならなんでも知りたいんです。
ねぇ。
アナタは何故隠そうとするの?
俺には見せたくないの?

「……から…」
「え?」
「恥ずかしいからだよ!」
「…恥ずかしいんですか?」
「はぁ?当たり前だろ!…自分でどんな顔してんのか分かんねぇのに、他人にんな顔見せれねぇよ…」

宍戸さんの言葉に呆気に取られて聞いていた。
いや、そうだろうとは思っていたが本人に言われるとなんて言うか…

―あぁ、なんて可愛い人なんだろう―

そう思わずにはいられなかった。
まして顔を真っ赤にして必死で言っているのだから。つい

「可愛いですねー」

と口走ってしまった。
しかも、のほほんと。
宍戸さんの顔つきが変わったことで自分が失言したことに気付いた。

「…可愛い…?」
「えっと、あのですね…それは…その…」
「言い訳すんな、このバカ犬!もういい、俺は寝る!!」
「宍戸さ〜ん…」

そのまま不貞腐れて本当に寝てしまった宍戸さんの寝顔を見ながら、やっぱり可愛いなぁ、などと思っていたことは内緒だ。

好きになるといろんな発見が出来る。
俺は好きな人ならどんな顔でも姿でも知りたいです。宍戸さんに会ってから俺はたくさんの新発見をしてる。
次はどんな発見をさせてくれますか?
アナタも俺で発見してくれてますか?
ドキドキしてくれてますか?

―俺は毎日アナタが好きだと発見しています―



---あとがき----

エロから始まるとは…。恥ずかしい宍戸さんと見たがり長太郎。



あきゅろす。
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