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葬式が終わって
皆泣き腫らした目をしていた。

俺は頭がボーッとしてて、泣いたのかも覚えてない。


「仁、大丈夫かよ?」


隣にいたぴぃが俺に声をかけてきた。


「それよりお前顔ひでーよ(笑)」

「うるせっ…グズッ、どこ行くんだよ?」

「近くの公園」


俺は歩きながらそう言うと、後ろのぴぃに向かって隼人ピースをした。


「…そっか‥、隼人も一人になっちゃったな…(笑)」























「はぁ〜‥」


公園のブランコに腰掛けて空を見上げる


「曇ってる‥」


薄い雲が邪魔をして
満月なんだろう月が見え隠れする

煙草を吸おうとポケットに手を突っ込んだら、そっちのポケットには電源を切ったままの携帯が入っていた。

あの日も聖の何回目かもわからない電話で起きたから見る暇もなかった。

電源を入れて、ディスプレイに留守録一件の表示。


ボタンを押して

耳に宛てた




『‥仁…?怒っててでないんなら‥ごめん。…俺も言いすぎたと思う…―。…仁の性格知ってんのに‥ホントごめん。…あの服、すごく似合ってたよ。かっこよかった…―。‥もう遅いから寝るね。仁も早く寝ろよ。おやすみ。それと……あッ――ピーッ。』




メッセージが

途中で切れてしまった。


「…っ秒数、‥考えて‥ッ‥しゃべれ、ょ…ッ、っ聴こえねーよっ…!」




涙が止まらない。

亀に会いたい

ずっとずっと傍にいたい

なのにもう

叶わない



あのスーツ
ちゃんと着なくてごめん

面倒くさいなんて
簡単な言葉で片付けてごめん

本当は謝りたかったのに
素直じゃなくてごめん

謝らせてばっかりで
ごめん




「ごめんッ‥カ、メッ‥‥めッ…」




いくら言葉を伝えても

返事はなくて

未送信な想いばかりが

増えていく




.

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