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「かぁ〜めっ」


―ギュッ


「っ!」


後ろからギュッと抱きつかれた。


「何にらめっこしてんの?」


なんか…
虚しくなってきた。
何でだろう?

何でそんなにくっつくんだよ。
なんでそんな急に…不安になるじゃん。



また、居なくなったりしないよね…?



「っなんでもない。早く自分の片付けてよ。俺準備しとくから…」


エプロン取りに行こうと仁の前を横切ったら…


―ガシッ


「…っ」

「そんな顔してなんでもないってなくね?」

「…だって、仁が悪い」

「はっ!?意味解んな」

「なんでっ‥!いきなり俺んとこなの…。」

「はっ?」

「今までそんな事なかったのに、用事もないのにコンビニとかついてきたり、ぴぃと遊ぶ約束後回しにしたり、さっきだって…いきなりキスなんて、今迄ありえなかった。だからっ…急にそんな態度されても、困るし…不安になる…」

「…かめ」

「…また、いなくなるんじゃないかって、なんかっそんなこと思っちゃったり‥」

「……」


俯いてたら、仁がゆっくりと抱き締めてくれた。


「っ仁…?」

「っごめん…。俺さぁ?実は帰ってきて初めてぴぃに会った日さ、殴られた。」

「え…?」

「『マジで殴ったら仕事に差し支えるからビンタにしといてやった』ってやられた後に言われたけど…。」

「なんで、ビンタなんか…」

「もう絶対亀をあんなふうに泣かせんなって、殴られた…。『お前が変わんなかったら、俺本気で亀の事狙いに行くから』って宣戦布告もされちゃったよ…」


苦笑も交じった仁の溜め息が聞こえた。




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