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「俺もハッキリと覚えてねぇやっ」


聖が伸びをしながら言った。

やっぱそんなモンなんかな…。


「亀は誰なんだろうねっ」


上田が少しワクワクして言った。



“コンコンッ”


『KAT-TUNさんもうすぐリハでーす』


「はーい!んじゃ行くかぁ」


聖が重い腰を上げて言った。


「あ、赤西。亀起こしてから来てよ」

「はっ!?なんで!」

「遅刻したんだからそれぐらいしろよー。」



な か ま る っ(怒)



「わかった…。」


そういうと、みんなはゾロゾロ出て行った。


「はぁ…亀っ?‥亀!っ…起きねぇ…;;」


俺は亀の近くまで行って、揺すり起こそうとした。


「かっ…──」





『亀は誰なんだろうねっ』





上田の一言が頭に過ぎって、視線が思わず口唇に向いた。



“アヒル口”と言われてる口唇は半開きで、その隙間から、心地良い寝息が聞こえてきた。












気付いたら、亀の口唇を指でなぞってた。












「──んぅ‥」

「っ!!!」



ピクッと動いて反応した亀にビックリして、慌てて亀から離れた。



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