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それから暫く、
仕事は相変わらず忙しくて、仁と連絡が取れない日々が続く。
そしたら、家に帰って携帯を開くと、メールが1件。
仁からだった。
From 仁
Sub
明後日、○○国際空港の12:00の便で行く。
明後日の12:00…。
すぐさまスケジュールを確認すると…
あんまり期待はしてなかったけど、その日もドラマの撮影がギッシリ詰まってた。
To 仁
Sub :Re
ごめん。やっぱり行けない。
仕事はいっちゃってた。
From 仁
Sub :Re:Re
そっか。
あやまんな。
仕事、頑張れよ(^_^)
じゃあな。
おやすみ。
『じゃあね』なんて言いたくなかったから、
『おやすみ』とだけ返した。
ベッドの上で、帰って来た服のまま携帯を抱き締めて、丸まって寝てしまった。
それからあんまり、仁の事は考えないようにした。
でも一歩でも街に出れば、脱退とか、引退とか、解散とまで言ってる奴等がうじゃうじゃいて、吐き気がした。
そして、当日。
俺はいつも通り、スタジオ入りした。
「聖、おはよ(笑)」
「あぁ‥おはょっ……っなぁカメ今日さ」
「今日なんかあったっけ?」
「っお前……」
「何だよ(笑)なぁに暗い顔してんだよ(笑)」
「っ……」
「‥っなんもないなら俺行くね」
「っカメ…!」
聖の事だから、見送りに行かない俺を心配してる。
でもこの状況。
どうあがいたって無理だよ。
だからもう
心に終うことにした。
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