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強烈な腹筋さ

Six Packなんだ

いくらでも打ちなよ

重たいの打ちなよ



また恋に
脅されている















──Six Pack












あの日から

俺は脅されても

ゆすられても

みじろぎしない

六つに割れた

腹筋のような

強い心でいることを

誓った








♪〜♪〜…



「ん゛〜…誰だよ」


気付けば時刻は深夜2時。

机の上に突っ伏しながらいつの間にか眠ってしまったらしい。

携帯が鳴り響く音で目が覚めた。


目が覚めて、電話の相手を確認すると




着信:亀




体の奥から、
大きくドクンと波打った。


さっきまでの不機嫌はどこへやらな感じで通話ボタンを押す。

我ながら単細胞だと思う。


「もしもしぃ〜…?」

『ぁ、…ごめん、寝てた?』

「あ〜うん。でも電話くる前に目ぇ覚めたから」

『そっか……』

「それよりどした?久しぶりに電話とか…なんかあった?」

『…ぅん、まぁ……』

「……ぴぃとなんかあった?」

『っ…あのさぁ…赤西ん家、行ってい?』



─ドクンドクンドクン



鼓動が速くなる。

きっと今

亀を見てしまったら

今の幸せを無視して

本能が暴走しだして

理性が効かなくなる。

「ごめん」と言って

電話を切らなきゃ

いけないのに、

口唇は勝手に

Yesと答えた。



「いいよ」

『じゃあ、今から行くね…ごめんな、夜遅くに』

「へーきへーき。──うん、じゃね。………はぁ……‥‥俺、何やってんだろ。」


―コンコンッ


「っ!?」


まさかと思いながら

玄関のドアをゆっくり開けた。


―ガチャ…


「っ……かめ…」

「ダメって言われたら、どうしようかと思った」


力無く笑う亀が
痛々しかった。


「っとりあえず、あがっ」


ガシッと、

服の袖を掴まれた。


「亀っ…!」




背伸びをした亀が、

俺の口唇に

そっと口付けた。




.

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