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「っ!?」
外で花火が上がった。
冬に花火なんてロマンチックこの上ないことする奴なんか、一人しかいない。
俺は窓を開けて身を乗り出した。
「っ………ぁきら‥‥」
「ッチュ。コンッ♪はっぴぃーばぁーすでぇーなのよォ〜ん♪」
俺は急いで下に降りようとした。
「まって!!」
「っ?」
「修二に誕生日プレゼントだっちゃ」
「っ?………!」
彰の後ろから、
小さな人影が現れた。
上を向いたその人は
「野ブタ……」
「野ブタパワー…、注入っ!」
俺は急いで下におりた。
「っはぁ‥っはぁ……野ブタ…?」
「っ‥ぅ、うん……誕生日っ‥おめでとう」
「ありがとぅ……」
「ちょぉっと!俺にお礼は?」
そう言ってキスを待つ彰の不細工な顔。
そんなの思うツボだと思って、彰をそのままに話題をそらす。
「どうして野ブタ、ここに?」
「ぅおい!」
「ぁ…彰っ!に、修二のバースデー祝おうだっちゃ……コンッ‥て、言われて……」
「彰……」
「修二だって、こないだ『野ブタどーしてるかなぁ‥また三人でバカやりたいなぁ』って言ってたじゃん?だぁかぁらっ♪」
彰……
あんな独り言みたいに小さく呟いたこと、ちゃんと聞いててくれたんだ。
今言ったら調子に乗るから言わないけど、
ありがとう。
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