鳳凰の宮学園
朝靄 2
僕は顔から火が吹き出そうなぐらい真っ赤になった。
おでこにキス。
た、龍弥君は僕が幼稚園児にでも見えるのだろうか?
おもいっきり子供扱いされてるよね?
恥ずかしい。
でも・・・嬉しかったり、するかも。
僕が恥ずかしくて布団にくるまっていると、龍弥君が身体を起こした。
「領、朝食の用意をしてくるから、もう少し此処でゆっくりしてて。」
「僕も手伝・・・」
龍弥君に続いて起き上がろうとしたら、龍弥君に制された。
今度は頬っぺにキスされて。
ボワッ・・・///。
「た、龍弥君!」
「アハハ!いいから、ゆっくりしてろって。」
龍弥君はいたずらっ子みたいな顔を見せてから、部屋から出ていった。
頬っぺが熱い。
僕はのそのそと上半身を起こし指で頬を触ってみた。
龍弥君って龍弥君って、なんて格好良くて可愛いいんだろう!
すごい人を惹き付ける魅力があるし、お茶目で優しいし。
龍弥君の恋人になる人は幸せだろうなって思う。
僕も頑張って良い男に成れるよう、龍弥君を見習わなきゃ!
両手に握りこぶしを作って、胸の前でガッツポーズをした。
その時、ガチャッと扉が開いて、龍弥君とバッチリ目が合った。
アワワッ。
見られちゃった?
ガッツポーズが恥ずかしくなって、僕は両手を振り回した。
龍弥君はフッと笑ってから、朝食を乗せたトレイをテーブルに置いた。
そしてベッドに腰掛けて僕の目を見つめた。
「領、なんでガッツポーズしてたの?」
と僕が恥ずかしく思ってることを聞いてきた。
「何でもないよ。」
僕が目を伏せてそっぽを向くと、龍弥君は僕の両頬に手を添えて、顔を龍弥君の方に向かされた。
「領?」
「本当に何でもない!龍弥君朝ごはん食べよう。ね!」
僕は追求されたくなくて、ベッドから抜け出そうとした。
でも龍弥君は聞きたかったらしくて僕を後ろから抱き締めてきた。
「領、聞きたい!」
僕は観念して龍弥君にさっき思ったことを伝えた。
「龍弥君みたいに格好良い男に成りたいから頑張ろうと・・・」
「俺、格好良い?」
「うん、凄く。きっと龍弥君の彼女になる人は幸せだと思うよ!」
僕は本心を龍弥君に伝えた。
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