鳳凰の宮学園
優しい時間 4
かああぁー///。
僕はどうかしてる。
龍弥君の唇が首筋に当たっただけで、体中が火照ってくるなんて。
腰に回された手も龍弥君の太股の上にあるお尻も身体中全てが熱くなってきて、僕は何だか気恥ずかしくて居たたまれなくなっていった。
そうやって龍弥君の上で固まっていると、心配そうに龍弥君が聞いてきた。
「領、温もってきた?何だか硬直してるように見えるけど。」
「うん・・・」
龍弥君は僕の態度が気になったのか、僕の顔を見ようと体を反転させた。
その拍子に腰に回されていた手が、僕の左の太股に触れた瞬間。
「ひゃっ!」
僕はなんとも変な裏声が出た。
龍弥君は吃驚した様子で。
「どうした、領?どこか痛むのか?」
「ち、違うの。手が・・・龍弥君の手が。」
龍弥君は困った顔をして自分の手を見た。
左手は腰に、右手は太股に。
「・・・!」
龍弥君は急に真っ赤になって、僕から視線を逸らした。
「お、俺の手が・・・どうかした?」
「うん。あ、あの太股から放してくれないかなぁ。僕、子供の頃からそこが弱くて・・・触られただけで、くすぐったくなるんだ。」
龍弥君は僕の話を聞いて直ぐに放してくれたんだけど、もう一度触ってきた。
僕はまたくすぐったくなって、今度は目をギュッと瞑った。
「た、龍弥君!意地悪しないで!」
「プッハハハハ!領の顔サイコーだぞ♪」
龍弥君は悪ガキみたいな邪気のない顔で僕を見た。
僕は頬をプッと膨らませてそっぽを向いた。
そしたら龍弥君は慌て。
「領、ごめん。許して、ね、お願い。」
真剣に謝ってきたので僕は許してあげた。
「領、温まったみたいだし髪の毛と体を洗おう。」
僕は素直に頷き龍弥君とバスタブを出て全身を洗い出した。
龍弥君が背中を洗ってくれたので、僕もお返しに洗ってあげた。
シャンプーもお互いに洗いあって、気持ち良かった。
フフ。
楽しい、中学の時の修学旅行を思い出すなぁ♪
全てを洗い終わると、もう一度お湯に浸かって温まり、それからバスタブを後にした。
僕が体を拭いていたら、龍弥君が僕の着る服を渡してくれた。
「ズボンは洗濯中だから、これを着て。サイズは大きいけど。」
「ありがとう、龍弥君。」
僕は龍弥君の心遣いに嬉しくなって抱き付いた。
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