鳳凰の宮学園 ランチ 4 ふんわりふわふわ。 美味しそうなオムライス。 僕は卵の中央部分をスプーンで切り目を入れる。 トローッと半熟の卵が流れて来る。 うう〜、この感じたまらない♪ 一口食べてみると、美味しくて頬が落ちそうになった。 「美味そうに食べるなぁ。俺っちにも一口頂戴!」 河上君がお箸を加えながら僕に言った。 「うん。ホントに美味しいだもん!」 僕はオムライスをスプーンに乗せてから、河上君の口元に持っていった。 河上君は口に入れていたお箸を出してから、スプーンにかぶり付いた。 モグモグモグ。 「ウメェ!領、俺っちのも食ってみろよ。」 河上君が頼んだのは、ハンバーグ定食。 ジューシーな肉汁が肉の旨味を現している。 パクッ。 「美味しい♪次はハンバーグ定食にしよう!それにしてもここの食事、最高だよ!毎日食べれるなんて幸せ♪」 なんて僕が言うと、河上君も。 「そうだろう♪俺っちもこの学園で唯一好きなのが食堂だもんな!とにかく美味い!」 って言ってくれた。 僕達2人が仲良くご飯を食べていると、田嶋君と一之瀬君は物欲しそうに僕達を見ていた。 「どうしたの?」 僕は気になったので聞いてみた。 「わいにも、あ〜ん♪」 「俺にも!」 2人が口を開けて待っていた。 僕は2人の為にオムライスをスプーンに乗せていたら、河上君がテーブルから身を乗り出して2人の頭をボカッと殴っていた。 「オメェら調子乗ってんじゃねぇよ!大体、康太はオムライスだろ!」 「てへ♪」 「ウゲェ〜。何がてへだよ。気持ちワリィ。領もこいつらにやんなくて良いからな!」 僕は笑みを溢していた。 「「領?」」 「えっ?あぁ、3人仲が良いから羨ましいなって。」 河上君達は僕を見た。 「領も仲良しだぜ。俺は領のこと大好きだからな!」 僕は真っ赤になり、俯いた。 河上君はストレート過ぎるよ! でも嬉しい! 「わいも大好きやで!」 「俺も!」 も〜! 田嶋君も一之瀬君も照れるようなことを、何でさらりと言えるんだろ? 「ありがとう。」 僕はボソッと小さく言った。 こんなに良い友達に出会えて、僕は本当に幸せだ。 神様ありがとう。 [*前へ][次へ#] [戻る] |