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鳳凰の宮学園
ランチ 1


12時。



僕は河上君達と一緒にランチを食べる約束をしていたので、部屋から食堂に降りて来た。
ドアを開けて入ってみると中は学生達で一杯だった。



うわぁ。
すごい人。

これじゃあ、河上君達が何処にいるか分かんないや。



キョロキョロしていたら、突然フワッと浮いた。



「わぁっ?」



「チビ、入口で突っ立ってたら後ろの人が迷惑だろ?」



見上げると背の高い、ユニフォーム姿のスポーツマンが、僕の襟首を持ちながら立っていた。



め、目が怖いよ〜。



「す、すいませんでした。すぐに退きます。」



空中に浮いたまま、ペコリと頭を下げた。



「分かればいい。誰か探してるのか?」



「はい・・・。」



2人でいたら、一之瀬君が気付いてくれたみたいで声を掛けてくれた。



「領!こっちだ、こっち!」



僕が声に反応すると、スポーツマンは一之瀬君の方を見た。



「一之瀬!このチビ知り合いなのか?」



一之瀬君は走りよって来てから返事をした。



「はい!転校生なんです、安藤先輩。」



安藤先輩は僕を持ち上げたまま一之瀬君に相槌をうった。



「そっか、どうりで。見た事のない面だと思ったんだよな。」



僕はいい加減離して欲しくて、おずおずと安藤先輩を見あげた。



すると安藤先輩は僕を見て、驚いた顔をした。



僕は様子が気になったので話しかけた。



「あのぉ、安藤先輩?どうかしましたか?」



「あぁ!悪い。お前が可愛いから、つい見入っちまった。」



安藤先輩の言葉に僕は顔中に熱が集まるのが分かった。



か、か、可愛い?

僕が?

地味なよくある顔だと思うけど?。



「安藤先輩!領を離してやって下さい。」



「お、おう。」



一之瀬君が安藤先輩に言ってくれたおかげで僕はやっと解放された。



「それじゃ安藤先輩、俺達は向こうで連れが待ってるんで失礼します。」



「あ、あぁ・・・。」



一之瀬君は電光石火の如く、僕を安藤先輩から引っ張って行った。


「はぁ〜。危なかった。」



一之瀬君は額の汗を拭いながら心底安心したように、僕には理解不能な言葉を呟いた。



「一之瀬君、どうしたの?すごい汗だよ。」



一之瀬君は僕の両肩をガシッと掴んでから、必死の形相で話し出した。



「領、安藤先輩には、二度と近付くんじゃないぞ」

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あきゅろす。
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