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鳳凰の宮学園
久我山 蓮人 1


2日目だけど自分の部屋って落ち着くなぁ。



僕は河上君達と別れてから部屋に戻ってきていた。



制服を脱いで私服に着替える。



一息吐こうと思い立ってキッチンに行き、お茶を淹れようとした。



だけど戸棚を見回しても何もない。



調味料とか、お米もないなぁ。
冷蔵庫も開けてみた・・・。



何で麦酒。



これって見つかったらヤバいのでは。



気にしないでおこう!
うん。
その方が平穏無事な生活が送れるはず。



他には期限切れのヨーグルトが幾つか。



久我山って不健康な割りに、健康を気にしてるんだろうか?



いや、不健康だから気を遣ってるのかな。



僕はキッチンの上にある棚も見ようとして、折り畳み式の椅子の上に乗った。



やはり何もない。



降りようとしたら椅子がぐらついてバランスを崩してしまい、落ちてしまった。



痛い!



痛い?



痛くない。



どうやら誰かが僕の下に居るらしい。



「イッテてて。柊木、大丈夫か?」



僕は驚いて、下敷きになっている人物を見た。



「く、久我山?どうして此処に?」



久我山はちょっと不機嫌な顔をしたので、僕は青ざめてしまった。



「俺もこの部屋の住人なんだけど?どうでもいいけど、いつまで俺の上に乗っかるつもりだ?」



僕はこの態勢を見て、慌て久我山から退いた。



「ご、ごごごめんなさい。久我山、大丈夫なの?痛いところない?どっか打ってない?」



僕は必死に久我山に伝わるように、身振り手振りを交えて聞いた。



そうしたら久我山はクククッて笑い出した。



僕は何が可笑しかったかわからなかったので、口を大きく開けたまま、ぽかんとした。



「お、お前最高。ハムスターみてぇ。」



は、はむすたー?



僕が?
どうしていきなりハムスターが出てくるんだろうか?
僕が首を傾げると。




「その傾げかた・・・。可愛、くねぇな。」



はあ?
何で久我山に可愛いって思われるように傾げなきゃいけないんだよ。



僕は立ち上がって、久我山に御礼を言った。
多分表情がひきつっていただろうけど。



「助けてくれてありがとうございました。」



僕は深々と頭を下げてから、キッチンを出て行こうとした。
そうしたら久我山が僕を呼び止めた。



「待てよ。」



僕は振り返って久我山を見た。

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あきゅろす。
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