鳳凰の宮学園
掲示板 7
寮長がそう言った途端に。
「「「オオゥ・・・///。」」」
僕の後ろから、クラスメイトのどよめきが起こった。
「寮長!そういうこと言うの止めて下さい!また誤解されます!!」
「本当のことだろ、愛してるぜ♪」
な、な、なんて人だ・・・。
絶対この状況を楽しんでる。
ハァ。
なんか今日も前途多難な気がするよ。
・・・トホホホホ。
そんな僕の気の落ちようが伝わったみたいな桜木君が、隣から声をかけてくれた。
「柊木君、君・・・寮長にとっても可愛がられてるんだね。」
話の内容とは裏腹に、同情の隠った瞳を向けられた。
「桜木君・・・。」
う、嬉しいよ〜〜。
寮長に遊ばれてる僕を分かってくれるなんて!
僕はガシッと桜木君の両手を握りしめた。
「桜木君、ありがとう!」
桜木君は僕の行動に最初ビックリしたみたいだったけど、クスクスと笑い出した。
「柊木君って、本当に可愛い。好きになりそうだよ。」
「えぇ・・・///?」
桜木君に好きだなんて言われたら、同性だけど僕も好きになってしまいそうだよ。
それほど桜木君は魅力的なんだ。
そんなことを考えていたら、本日2度目のどよめきが起こった。
「優里が笑ってるぞ!」
「美しい・・・///。」
「生きてて良かったぁ!!」
「天変地異の前触れか?」
この様々な反応は何なんだろう?
綺麗なのは分かるけど、天変地異って?
キーンコーン
カーンコーン・・・。
予鈴を知らせるチャイムが教室内に鳴り響いた。
「おっと、SHRが始まるな。領、イイコでいろよ!また後でな♪」
ウインクをしながら寮長は出ていき、神村先輩も一言挨拶を交わしてから、教室を後にした。
「フワァ。」
朝から物凄く疲れた僕は、席に着くなり机に突っ伏した。
そんな僕を桜木君が気遣ってくれて。
「柊木君、疲れたみたいだね。大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。」
身体を起こして言うと、桜木君は少し眉根を寄せて僕を見ていた。
「桜木君?」
気になって呼び掛けると、桜木君は苦笑してから話し始めた。
「柊木君・・・これからはなるべく1人で行動しない方がいい。」
「え?」
「噂が落ち着くまでだよ。・・・でないと危険だから。分かるね?」
僕のことを心配してくれているのが嬉しくて、僕は桜木君の忠告に頷いた。
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