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鳳凰の宮学園
携帯 4


嬉しいなぁ〜♪
龍弥君と一緒に出掛けられるなんて!

僕は舞い上がって、テンションが高くなっていった。



『領、明日の朝も一緒に朝飯食べれる?』



「うん!もちろんだよ。龍弥君と朝から一緒にゴハンを食べれるなんて、僕嬉しいんだもの♪」



『嬉しい?』



「そうだよ!この学園に来て初めての友達だもの、龍弥君は!」



『友達・・・そう、だよな。領・・・聞きたいことがあるんだ。』



「な〜に?」



龍弥君は少し黙った後で、僕がびっくりするようなことを聞いてきた。



『今日、中等部で噂が出回ったんだ。』



「噂・・・。」



まさか、ね?
中等部にまで行くわけないよね?



『領が・・・領が徳平さんと付き合ってるって・・・。』



あぁ、やっぱり!
噂って本当にどこまで回るんだろう?



『領、本当なのか?』



携帯を通して聞こえてくる龍弥君の声が切なげで心配そうだったので、誤解のないように早く噂のことを話さなくちゃいけないと思い、早口で話し出した。



「違うよ!寮長は先輩として尊敬してるだけだよ!あの噂は本当に噂なだけだから!付き合ってるとか全然ないからね!寮長が僕をからかって遊んでるだけだから!」



はぁはぁ・・・。
息も吐かずに、一気に捲し立てたから息が乱れた。



『領・・・。』



「だから、龍弥君心配しないでね!」



『・・・ん、分かった。』



ホッとした。
龍弥君の声がやっと元の感じに戻ったから。

あ〜ダメな先輩だな、僕は。

龍弥君に随分心配かけてたみたいだ。



『領、変なこと聞いて悪かった。もっと領を信じてれば、ただの噂だって分かったのに。情けないよ、俺。』



「そんな!龍弥君、謝るようなことじゃないよ。それに・・・///。」



『それに?』



「龍弥君が心配してくれて嬉しい。」



『領・・・///。』



ワッ・・・///。
何言ってんだ?
こんなこというなんて。

年下の子に心配してもらって嬉しいだなんて、龍弥君、絶対呆れてる。

恥ずかしくて頭をブンブンと振っていたら、龍弥君が優しい声で。



『領って、なんだか放っておけない感じがするんだ。だから俺、領を守りたい!』



ボ、ボワッ・・・///。
龍弥君、それは女の子に言う言葉だよ!



『本気だから。』



「!・・・ありがとう・・・///。」



龍弥君のはっきりした力強い言葉に、僕は素直に頷いた。






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