鳳凰の宮学園
携帯 2
新規作成メールに龍弥君のアドレスを呼び出し、文章を打ち込んでいく。
こんな感じで良いかな?
−−−−−−−−−
to 龍弥君
sub 柊木 領です
本文
今晩は。
夜遅くにごめんね。
もう寝てたかな?
昨日は助けてくれてありがとう。
一言お礼が言いたくて・・・。
今日はもう遅いから、明日改めて電話するね。
おやすみなさい。
PS 携帯番号は090-xxxx-xxxxです。いつでも掛けてきてね(^-^)
−−−−−−−−−
ピッ。
送信完了!
ソワソワソワ。
携帯を手離せない。
もしかしたら、直ぐに龍弥君から連絡が来るかもしれないって思ったら、一歩たりとも動けなかったんだ。
じぃ〜っと携帯を見つめること約10分。
待ってみたけど、返信がない。
「龍弥君寝てるんだな・・・。うん!お風呂に入ってこよう。」
僕はさっき準備したお風呂セットを持って、久我山に声を掛けてから、バスタブに向かった。
お湯を張っている間に歯磨きを済ませ、浴室の中に入っていった。
「フゥ、あったまるな〜。」
お湯の中で身体を解してから、髪の毛と身体を洗い、もう一度湯船に浸かって身体を温めてから浴槽を出て、念入りに髪の毛をドライヤーで乾かし、お風呂場を後にした。
部屋に戻る途中、リビングに寄って冷蔵庫を開け、ミネラルウォーターを取り出して部屋に持ち帰る。
ドサッ!
ベッドに腰を掛けて、水を一口ゴクッと飲みほす。
「美味しい〜♪」
飲み終わるとミネラルウォーターの蓋を閉めて机の上に置いた。
その時、携帯が点滅しているのに気が付き、履歴を見た。
「もしかして龍弥君!?」
着信履歴とメールの受信を見てみると、両方共龍弥君だった。
時間は10分前。
−−−−−−−−−
from 龍弥君
sub Re:
本文
電話待ってる
−−−−−−−−−
ま、待ってる?
は、早く掛けなくちゃ。
龍弥君の携帯番号を呼び出して、電話を掛けてみる。
龍弥君は1秒も待たずに、直ぐに取ってくれた。
『領・・・。』
「龍弥君!待たせてごめんね。今お風呂に入ってて、だから直ぐに掛け直せなくって!」
『フフッ!慌てないで領。それより、ちゃんと髪の毛乾かしたのか?夜は冷え込むから濡れたままだと風邪引くぞ。』
龍弥君の優しい声に僕はなぜだかうっとりした。
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