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「アッシュなんか大嫌い!!」




時刻は夕暮れ時。アッシュと喧嘩して飛び出した時はまだ昼過ぎだったかな?
そろそろ街の住人も自宅へと帰っていく姿が見られる

なんで俺ってもう少し素直になれないのかな
子供だってわかってる。けどアッシュも言い方ってもんがあるっつーの


行き先なんかもちろん考えていない。

思いのまま飛び出してきたから、薄着だった俺は今の気温は心にも染みるぐらい寒い……

気がついた時には辺りは真っ暗だった

アッシュは多分ふて寝でもしてるかな
ふと頭上を見上げると、小さい光が空いっぱいに広がっていた

星はどこまでも広がっていた


ただ素直に「 綺麗だな 」って独り言とかいってみる

しかし一気に俺の夢みたいな時間は終了

気がついた時には顔から地面へと凄い勢いで…こけた。



俺って本当バカだよな
上なんか見てるから転ぶんだよな

立ち上がりたくても右足に鈍い痛みが走る

「最悪だ…」



これ程、捻挫を悔やんだことはない
ティアかナタリアがいたら治るのに、なんて考えると仲間が恋しくなってきた

最後の戦いが終わって皆、地元へと帰っていってから全然会ってない。
たまにガイが遊びにきてくれるけど…



一人ってこんなに寂しかったっけ?

誰もいない真っ暗な路地。


人すら通らない。地面が冷たい


怖い。寂しい。誰でもいいから会いたい


できるならば俺の大好きな人。




「あっしゅぅ〜」


「ルーク!!!!」


声の主は間違えるハズのない
俺の大好きな声の持ち主。


「どこほっつき歩いてやがる!帰るぞ!」

少し怒りを表すアッシュだけど、子供みたいに、頑なに嫌だと声を荒げる


「まだ拗ねてやがるのか?てめぇはガキか!ほら、立て」


座り込んでた俺を立ち上げる祭、先程傷めた右足に痛みが走った

「っい…!」

「…くじいたのか?」

「くじいてない」

「……。おい、背中貸してやるから来い」

「いっ、いいよ!!俺、重いし…」

「グズグズするな!背中が嫌なら前から持ち上げるぞ!」


歩いて帰るなんて言っても、本当は歩ける状態じゃなかった俺はアッシュの背中にあずけることに……した


気遣う様に優しく立ち上がったアッシュは、少しずつ家に向かって足を進めていく


リズムを刻んで揺れるアッシュの背中

なんだかそれが心地良くて

アッシュの背中は大きくて暖かい



それが俺にとって凄く安心できた

さっきまで不安でいっぱいだったのに。





「アッシュ。」

「……なんだ」

今なら言える気がする


「ごめん。…ありがと」

「気にするな。俺も少し言い方が悪かった」

「アッシュ…大好き//」

「あぁ。知ってる」







知ってる?

俺もアッシュが俺のこと凄い心配して、探してくれてたの知ってる

アッシュ、靴が左右違うよ(笑)




END


たまにはボケたアッシュもいいかと…

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