チョコに願いをvalentine! クロナ
「ハッピーバレンタイン、
クロナ」
「え……?」
なまえが差し出したのはピンクのリボンで可愛らしくラッピングされたチョコレート
「バレンタイン、知らない?女の子が好きな人にチョコをあげるんだよ」
「す、好きな人!?」
「うん。」
「僕に……?」
「そう。クロナに」
にこりと笑ったなまえにクロナの顔が真っ赤に染まる。
「昨日頑張って作ったの
口に合うといいんだけど…」
「昨日…」
そういえばマカ達がなんだかそわそわとしていたな… と思い出す。
「嬉しいよ……
ほ…本当にありがとう」
「喜んでもらえて良かった」
「う、うん」
だ 駄目だ
なんだかなまえの顔を見つめていられない。
ドキドキする。
「おいなまえ!
俺にはねェのか!」
「ラグナロクにもちゃんと作ったよ
はい」
「ぐぴ!いちご!」
チョコでコーティングされたいちご色鮮やかなチョコスプレーがかかっている。突き刺された竹串をラグナロクがぐわしと掴みそのまま口の中にいちごを放り込んだ。
「(もぎゅもぎゅ)
まずくはないぜ!」
「ふふ。ありがとう」
すごく美味しそうにラグナロクがなまえのチョコを食べるものだから、思わずごくりと唾を呑み込んだ。
「あ、あの…なまえ…僕も食べていい…?」
「もちろん!」
ぎこちない動きでリボンをほどいていく。そしてふわふわの綿につつまれた小さな箱が出てきた。
「(どきどき)」
やっとたどりついたチョコレート。沢山のハートが散りばめられたチョコレート。ピンク色の文字でLOVE、と書かれたチョコレート。
食べるのがもったいないくらい手が込まれていた。しっかり目に焼き付けておく。口にじんわりと染み込むほろ苦さととろけるような甘さに涙が出そうになった。
「クロナ、泣きそう」
「うう…ぅ…」
ぎゅうと抱き締められたなまえの服にはチョコの匂いが染み付いている気がした
思わずまわそうとしてしまった腕が虚しく宙をかく。それに気付いたなまえが更に強く僕を抱き締めた。
「なんで泣くの…?クロナ」
「だ、だって僕…」
こんなに愛情が詰まったもの食べたことなかった。嬉しい。嬉しいから涙が出る。
「嬉しいんだ……」
「そっか…それは良かった」
ああ今日はなんて素敵な日なんだろう。僕もなまえのことが…だ、大好きだよ……
「ハッピーバレンタイン、
クロナ」
「ハッピーバレンタイン…
…なまえ…」
チョコに願いを
(毎日がバレンタインデーならいいのにね)
:)毎日バレンタインだったら大変ですね
クロナにとってはほくほくでしょうけども(´`;)
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