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任務終わったけど



ピィピィとせわしない小鳥の声が聞こえる。

任務初日、空は青く晴れていた。

潜入先のデラコスファミリー本部はピンク色の建物。今回は掃除係として潜入する事になっている。


「お早うございまーす。」

「あらお早う。」


あ、結構悲しい。中に入って同じ掃除のおばちゃんに挨拶したら普通に仲間だと認識された。


「今日はトイレ綺麗だと思うわよ。昨日皆ホテルで遊んでたらしいから」

「あ、そうなんですか。良かったー。」

「ね。じゃあ私西側やるから、東側からよろしく。」

「はい。」


一日目、ひたすら掃除。

二日目、ひたすら掃除。

三日目、ひたすら掃除。


「アンタ手際良いわねぇ。前の娘なんて酷かったのよ、掃除機パックの取り替え方もわかんない娘でね‥‥」

おばちゃんの話を受け流しつつ、やっぱり任務には三日間掛かった。


なんでかと言うと、目的の書類が閉まってある倉庫は西側にあって、西側の当番が回って来るまで三日掛かったから。って、、、


「‥‥ざけんなボス!!」

私の最初の二日間、やっぱり意味無かったじゃん!






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