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短編小説
クリスマスまで…
街が気が付けばクリスマス一色と化していた。
まだクリスマスまで2週間はある。なのに何故こうも皆はワクワクしているのだろう。僕にはわからなかった。



そう言えば今年は何にしようか。ふと彼女に送るプレゼントについて考えた。
ちょうどクリスマス前でプレゼント選びにはもってこだろう。一つ手近な雑貨屋に入った。



「いらっしゃいませ」

店員は暖かく僕を向かえる。とりあえず何でもよく僕は手当たり次第に店にある物に手を触れた。どれもパッとしない。クリスマスプレゼントにはイマイチパンチがきいたものじゃない。


「ん?」

僕はフッとショーケースに大事に展示されているマグカップに目がいった。
それは彼女が好きそうなデザインをしたペアのカップであった。これで彼女が淹れてくれたほっとレモンを飲むのは格別だろう。



「あの、これください。プレゼント用に」

「はい、ありがとうございます。包装いたしますので少々お待ちください」


即決だ。今年はこのマグカップを彼女に送ろう。





そして、クリスマス当日…


「さて今年のプレゼントは何かな?」

「気に入る物を探すのに苦労したよ」

「どれどれ…」

彼女は丁寧に包装紙を開ける。

「あっマグカップ。しかもこれは……まさかあんたあの雑貨屋で?」

「ん?あの雑貨屋だが。欲しかったやつだったのか?」

「バッチリ…てかこれ高かったんじゃ…」

「君の笑顔を見るのに比べりゃ安いもんさ。それに…僕はそのカップで君の淹れてくれたほっとレモンを飲みたくてね」

「それが本命か。まぁいいか。なら今日は最高のほっとレモンをプレゼントしましょうか」

「頼むよ」



あとがき



クリスマスも近づいてきて思い付いたネタです。ちなみにマグカップじゃないですが半分私の体験談です。相変わらず彼らの名前は思い浮かばないです。そろそろ名前を決めないとかな。今回の話は「ほっとレモン」の1年前の出来事で、今彼が使うカップは彼女に送った物です。

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あきゅろす。
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