短編小説 12 とりあえずジェットコースターから降りた後は近くのベンチで一休みした。 美「はぁはぁ…」 春「大丈夫か?」 美「大…丈……夫」 いや顔はめちゃくちゃ大丈夫じゃないよ。本当に負けず嫌いなんだから。少しは素直にならないのかね。 そんな中俺はちょっとばかしイタズラがしたくなり次に行ったの… 美「ギャアァァァ!!!!!?」 断末魔も驚くような悲鳴を上げ泣き叫ぶ美幸。 ここは夏場じゃちょっと冷え込む遊園地の定番中の定番『お化け屋敷』である。 イタズラも過ぎるとかなり罪悪感が残るが、 美「いや〜!怖いよ〜!!」 大粒の涙を浮かべて美幸は俺の体に密着している。 やっぱり罪悪感が残るが美幸には悪いが得した気分…だけどこのままにしとくわけにはいかないので慰めてやった。 春「ほら怖くないよ」 美「本当に?」 春「しっかり掴まってろよ」 美「うん!!」 って言うが早いか美幸は俺の体にべったりくっついているが、如何せん力が強いものだから逆に俺が怖くなってしまった。 [前へ][次へ] [戻る] |