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大空に抱かれて 5



仕方ない…真衣にでも、聞いてみよう。
そう思い、二階の真衣の部屋を訪ねてみた。


軽くノックし
『入るよ』と一声かけて入室したら…

…何という事だ…!



…どうして…
この部屋に…政紀も拓弥もいるんだ?







優子が

『三人は仲が良くて…』
『一番末っ子の真衣の面倒も良く見てくれて、遊んでくれて助かります…』

と言っていたのは聞いた事があるが。


何も、今日…
このタイミングで三人揃っていなくても良いだろう…




ま、今更、引き返せないし…仕方ないな…



「…パパ?」
と、不思議そうな顔を向ける真衣。



「…何?…何か僕達に用?」

…この拓弥の言い方は、本当にムカツク…。




君達に用は無い。

…用があるのは真衣だけだったのに…!




そう思いつつ…大人の態度で彼らに尋ねる。

「昼食は、何がいいんだい?…普段は、どんなメニュー?」





“あぁ、それを聞きに来たのか”
と、したり顔をする息子2人は無視をして、真衣に顔を向けた。


「…えっとですね。お昼は、その日によって違います。」
「おうどんの事とか、お蕎麦の事もありますし、ホットドックとか、ワッフルとかの日もあるし…」

…と真衣。




つまり、その時の気分、という事か?





「丼物も結構あるよ。…親子丼とか、マーボー丼とか、色々。」
「それと、ラーメンとか、温麺とか…も。」

「焼きそば、焼うどんとかもあるし…パスタやドリアやピザの事もあるよ。」

と横から、政紀。






…マーボー丼?
あぁ、麻婆豆腐が乗ってるような丼の事だろうか?

我が家で…
ラーメンや温麺のようなメニューが出されているとは
…初耳だ…。


パスタやドリアやピザ…?
どれもこれも…
僕には、あまり出さないメニューばかりだな。







それに…問題は…
僕が、作った経験のないメニューが多いという事だ。


僕は、基本的な和食は作るが…洋食や中華は、滅多に作らない。

出されれば…食べはするが、
あまり好きではないので…優子は、自宅であまり僕には出さないのだろう。




今言われたメニューの中だと…
優子が具合が悪い時に、鍋焼きうどんと卵丼を作った事があった…な。

…それに、一応…
年越し蕎麦も優子を手伝い一緒に作った事がある気がする…。

(隣で見ていただけだったか?)






「…そう。…解った。」

そう一言、言って…真衣の部屋を後にする…。






そして向かうは…キッチン。 

作れるメニューが限られているが、
僕でも出来そうな…丼物…という事で決定だ。



問題は材料…、さて、どんな丼を作ろうか?








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あきゅろす。
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