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大空に抱かれて 2





で、今現在の状況は…

お腹を空かせた、三人の子供達を前にして
不機嫌顔で立っている…という所だ。




今日は、休日の為、学校も幼稚園も休みであるため、
何時もより少し遅めに起きたらしい子供達は…顔を洗い、身支度を整え
ダイニングルームに下りて来て、さぁ…朝食を食べよう!
という事だったらしい…






が、生憎…母親が不在である今朝は、当然、朝食の用意もされていない。

どうしたんだろうか?と思っている所で、
僕がダイニングに来て鉢合わせた…という事だ。





で、僕の顔を見て…

『パパ…?…ママはどこですか?』

と尋ねてきた長女の真衣に




「…実家に帰っているよ。」

と返事をすると…




「…え?実家にいるの? …どうして?」

と、怪訝な目を向ける長男の政紀。







…別に喧嘩して、出て行った訳じゃないんだ…
そんな目を向けるなんて、全く、失礼な奴だな!
…と思いつつ。

「お義母さんが足をくじいて歩けないので、心配して様子を見に行って…」
「昨夜は、そのまま向こうで泊ったんだよ。」



「…足を、怪我したの?」

と、今度は次男の拓弥。




「…足をひねっただけのようだけどね。」
「痛くて歩けないようだ。」



「ばあば、可哀想…。…ママはずっと帰れないの?」

と悲しそうな顔をする真衣の頭を、
軽く撫でてやりつつ…






「いや、今夜には帰る予定だよ。」



「…じゃあ、朝食や昼食は…どうするの?」

思いっきり不安顔で尋ねる政紀にムッとして…









「…今日は、僕が作るから少し待ってなよ。」

と、ついつい答えてしまった。



「わぁ!! …パパが作ってくれるのですか?」

と嬉しそうな真衣に比べて、
嫌そうな顔(又は不安そうな顔)の政紀と拓弥にはムカつくが、
他に大人は居ないし…仕方ない、偶には作るか…。


(休日でなければ…哲に作らせるのだが。)
(流石に食事を作れと言って呼び出すのは不味いだろう。)

(それに…そんな事をすれば、後で優子に何か言われそうだ。)













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